◆ NAGOYA INSTITUTE OF TECHNOLOGY

制御系サイバーセキュリティと
プロセス安全の融合へ

名古屋工業大学 制御系サイバーセキュリティチーム・橋本芳宏。産業用制御システム(ICS)を狙うサイバー攻撃に対し、情報セキュリティとプロセス安全の双方の知見を融合させて立ち向かう研究に取り組んでいます。

産業用サイバーセキュリティ プロセス安全 IoT・SoS・Industry 4.0
Cloud / Fog / Field の3層制御アーキテクチャ
Cloud / Fog / Field
サイバー攻撃 制御システム 重大事故 THREAT × CONTROL × SAFETY
01 / CONTEXT

なぜ、安全とセキュリティの融合なのか

情報の世界で起きたサイバー攻撃は、制御システムを接点として、現実の重大事故につながりうる。だからこそ両分野の協働が要となります。

サイバー攻撃
01 — THREATサイバー攻撃悪意ある操作が情報系から侵入する
制御システム
02 — INTERFACE制御システムプラントとの唯一の接点はコントローラ
重大事故
03 — CONSEQUENCE重大事故物理的被害は取り返しがつかない

情報セキュリティ技術者とプロセス安全技術者が協働し、想定外が不可避なサイバー攻撃に立ち向かう。

02 / PHILOSOPHY

制御系サイバーセキュリティへの基本スタンス

サイバー攻撃を「悪意の誤操作・誤動作」と捉え、プロセス安全の枠組みの中で立ち向かう。その基本となる考え方です。

サイバー攻撃は所詮、情報系しか操作できない。プラントとの接点はコントローラ(センサ、アクチュエータ)しかない。
サイバー攻撃は「悪意の誤操作、悪意の誤動作」とみなすことができ、誤操作・誤動作は安全解析で検討済みのはず。
コントローラが誤動作しても、甚大な事故にならないプロセス安全対策は、サイバー攻撃に対しても有効か?
サイバー犯罪者は、多重に多様に攻撃を繰り出してくると考えなければならない。安全対策では、そこまで考慮できているか?
多重防護層の2層(基本制御)・3層(警報)・4層(緊急遮断)・7層8層(通報)は情報システムに依存しており、サイバー攻撃で無効化される危険性がある。5層6層の物理的防御も、異常が複数箇所で同時発生したら安全を確保できるか?
気づけずにサイバー攻撃に侵攻されると、物理的変化に気づけたときには手遅れになりかねない。故障とサイバー攻撃の切り分けが難しいなどと悠長なことを言っている場合ではない。
コントローラは正常でも、危険になる指示に従ってしまうのが現状の仕様。コントローラへの指示の通信を監視することが不可欠。
プロセス安全は、サイバーセキュリティのイタチごっこに委ねられない。サイバー攻撃は常にすごい頻度で新たなものが現れる。
拠り所を確保してサイバーセキュリティに取り組むべき。プログラムではないリレー回路の緊急遮断システムも拠り所の一つ。
情報セキュリティ技術者とプロセス安全技術者が互いに補完しあい協働して、想定外が不可避なサイバー攻撃に立ち向かおう。
03 / FRAMEWORK

研究コンセプト

コントローラを接点としたセキュリティと安全の協議、そして Cyber Security Framework に基づく管理体制。

ボウタイ分析

コントローラを接点にした協議

ボウタイ分析により、コントロール目標とセキュリティ/プロセス安全の関連を図示。サイバーセキュリティとプロセス安全の協働の接点を明確にします。

CSF 管理体制

CSF が提唱するセキュリティ管理体制

NIST Cyber Security Framework に基づく組織的なセキュリティ管理の体制図。

04 / ACTIVITIES

所属・活動

現在の所属研究所と、産業サイバーセキュリティ人材育成における役割です。

現在の所属 / AFFILIATION

ものづくりDX研究所

名古屋工業大学 産学官金連携機構(2022–2027)

デジタル技術による第4次産業革命の推進と Society 5.0 の実現を目指すプロジェクト研究所。AI・IoT・サイバーセキュリティの研究とともに、大学をプラットフォームとした地元企業向けの社会人人材育成に取り組んでいます。

研究所ページを見る ↗
専門委員 / IPA ICSCoE

中核人材育成プログラム

IPA 産業サイバーセキュリティセンター

OT(制御技術)と IT の双方にまたがる技術力に加え、経営層と現場を繋ぐ「組織全体のサイバーセキュリティの中核となる人材」を育成する1年間の実践プログラム。橋本は専門委員を務めています。

プログラム紹介を見る ↗
企画・運営 / COURSE

OTインシデント対応・BCPコース

中核人材育成プログラム 技術コース

安全性と事業継続性を両立する OT インシデント対応を学ぶコース。レジリエンスエンジニアリング、脅威分析・被害想定、制御システムの BCP 対応演習やサイバー机上演習などを通じて有事の対応力を養います。橋本が企画・運営を担当しています。

カリキュラム資料(PDF)↗
05 / MATERIALS

主要資料・講演

近年の講演・総合討論資料、および研究室の関連資料集です。

06 / LECTURE

定年退官記念講演(2023.3.18)

YouTube で公開している記念講演のシリーズ動画です。

07 / ENGLISH

PDFs in English

English-language materials on ICS cyber-security and control systems.

お問い合わせ

名古屋工業大学 制御系サイバーセキュリティチーム 橋本芳宏

hashimoto@nitech.ac.jp